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【書評】『坂の上の雲(5)』司馬遼太郎

2009年12月31日 13:55

全8巻からなる、日露戦争を中心に描いた歴史小説の5巻目。

苦戦続きの日本がやっと勝利しました。

苦渋の日々が続いた乃木希典も、これでやっと一息つけます。

が、この裏には満州軍総参謀長・児玉源太郎の姿があります。
天衣無縫なキャラクターである児玉は、乃木のようなカリスマ性はありませんが、物事を合理的に捉える事が出来た、まさに「近代」を宿した持ち主でした。

日露戦争が終わった後、燃え尽きるように死んでしまうのですが、そこが日本の悲劇ですね。
彼が生きていたら、太平洋戦争なる無茶無謀も、違った結末になったかもしれません。

あとこの巻では、バルチック艦隊のロシア→アフリカ→アジアをぐるっと周る大航海が描かれてます。
一つの冒険小説とも読めるんですが、これは当事者にとっては堪ったもんじゃない。
災難に次ぐ、災難で疲弊……。
でも疲弊しても、疲弊しても、航海を続けなければならない。
これじゃ、戦争に勝てるわけありません。。。

ところで、このシリーズの初期に出ていた秋山兄弟。
5巻目では、すっかり影が薄くなってしまいました。
最初は彼らが主人公だと思ってたのですが、どうやら『坂の上の雲』は歴史群像とも言うべき作品で、強いてあげるのなら「戦争」自体が主人公なのでしょう。

司馬らしい、俯瞰的な作りですね。





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