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【書評】『坂の上の雲(4)』司馬遼太郎

2009年12月29日 13:29

全8巻からなる、日露戦争を中心に描いた歴史小説の4巻目。

苦戦続きの日本軍。
特に、乃木希典が率いる軍隊が、散々な目に。
今や軍神と言われている乃木将軍ですが、小説だと「徳」はあるけど、
「才」がない人物として描かれてます。

今まで僕は、もっと才気溢れる人だと思ってのですが、
他の文献を当たってみても、どうやらそうでもなかったようですね。
無数の兵士が死んでも、凡庸な参謀のことしか耳を貸そうとしない頑迷な印象を受けました。

でも、なぜか魅力も感じるんですよね~。
小説のどこかで触れられてましたが、生まれてくる時代を間違えてしまった人という感じなので。
だから「近代」でなく他の時代であれば、もっと才能を発揮できただろうにと思います。
漢詩の力量も相当なものなので、もし現代に生まれてたら偉大な作家になったかもしれませんよ。(^^;;

ところで作者は、帝国陸軍を事あるごとに批判しています。
そこで、信長の桶狭間を引き似合いに出し、
「信長の凄味はそういうことであろう。かれはその生涯における最初のスタートを『寡をもって衆を制する』式の奇襲戦法で
切ったくせに、その後一度も自分もその成功を自己模倣しなかったことである」と書いてます。

帝国陸軍は、信長と逆で桶狭間的な「奇襲」がその後の常道になってしまったのです。
「王道」を行かずして……。

しかし僕は、笑うことができません。
仕事の場でも、「奇襲」が成功し、それが鮮烈な勝ち方であればあるほど、後々も拘ってしまいます。

例えば、以前あったライブドア事件の一件も、そうでしょう。

「王道」を行かずして「奇襲」を選ぶ。
その裏には、必ず高いリスクが潜んでいます。

「奇襲」による多幸症を避けるためにも、やはり自分への戒めが必要ですね。






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